宮城県6次産業化サポートセンターでは、宮城県で6次産業化を推進する農林漁業者のサポートを行います。

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事例紹介

~宮城県6次産業化サポートセンターの事例紹介~

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お米の6次産業化で地域を盛り上げる農家の挑戦 株式会社恒和クリエイト

黄金色の稲穂が首を垂れ、一面に広がっている田んぼが金色に輝いている9月中旬。
宮城県加美町で農業を営んでいる加藤恒治さん宅を訪問した。

今回の取材では恒治さんは農作業のため不在にしているとのことだったので、
代わりに和江さんが取材に答えて下さった。
恒治さんは22歳から就農し、現在16代目の農家。和江さんは兼業としてこれまで30年ほど
恒治さんと一緒に農業を営んできた。専業としては3年ほどだというが、
現在はご夫婦二人三脚で作物を栽培し、加工、販売まで行っている。

「今はお米と野菜、その加工品を作っているの」と嬉しそうに話をして下さった。

 

加工品はお餅を作っている。最初は切り餅を産直に出していたそうだ。
その後お米の生産量も増えてきたため、「何か付加価値を加えられないか」、
「変わったものも作りたいね」とご夫婦で相談し、お米を加工できる加工場を作った。

現在はその加工場でたくさんの種類のお餅が生み出される。
草餅、えごまや紫芋が混ざったお餅、かぼちゃなどの野菜を練り込んだ切り餅、
求肥を使って作った大福、みたらし団子などだ。

「お餅を柔らかくする酵素はあるけど使いたくない、なるべく添加物を使わないように作っている」、
「次の日には食べてほしい」、とお餅への強いこだわりを感じる。
和江さんが話す姿はとてもいきいきしており、美味しいものを食べて欲しいという思いが伝わってきた。

【6次産業化に取り組んだきっかけ】

恒治さんは震災前に地域の食育に携わっていた。
小学校3年生と5年生の生徒達と触れ合う中で、子どもたちの食べ物に対する関心が低下していることや
味覚が鈍ってきていることに危機感を感じたという。
食に関する正しい知識や新しい味覚の醸成が若い世代には必要だと思い、
稲刈り、餅つきなどの体験学習を行っていた。
体験学習を通して作られたおにぎりやお餅を子どもたちにも味わってもらったところ、
子どもたちがパンを食べるよりもご飯を食べるようになってきたそうだ。
この時の出来事がきっかけで、恒治さんはお米を加工した商品を作って地域の人たちに提供したいと思ったそうだ。
そこで加藤さんご夫妻はお米の6次産業化にチャレンジすることにした。

 

【6次産業化サポートセンターの活用内容】

お米から作る餅の商品を製造するためには加工場を作ることと、
それに必要な機材を導入しなければならない。加藤さんご夫妻は、
六次産業化・地産地消法に基づく「総合化事業計画」(※)の認定を目指し、
宮城県6次産業化サポートセンターにご相談くださった。

 

(※)「総合化事業計画」とは、農林水産物等の生産・加工・販売を一体的に行う事業活動に関する計画を策定し、
農林水産大臣が認定する制度。認定を受けると新商品開発や加工設備、
直売所の設置等に取り組む際、補助事業や融資を活用できる(別途審査あり)といったメリットがある様々な支援が受けられる。

 

6次化サポートセンターでまずは内容をヒアリングした。
「総合化事業計画」の認定を目指す前に、現在イメージする商品を具体化することや、
ブランディングについての基礎的な考え方を習得することが必要だと判断。
そこでプランナーを派遣し、FCP展示会・商談会シート(※)の作成を行った。

 

(※)FCP展示会・商談会シートとは出展者の「伝えたい情報」と、
バイヤーの「知りたい情報」を1枚にまとめることで、効率的に商談を進めることを可能にした統一シート。

 

次に、商品は具体的にイメージできたが、今後どのような機材を選定・購入すればよいかが分からないとのことだった。
そこで機材のイメージを明確にするために加工に必要な機材を実際に見てもらうことにした。

「スチームコンベクションオーブン、ショックフリーザーなどを実際に見て非常にためになった、
選定する機材が明確になった」と和江さんは語る。

 

 

「総合化事業計画」の認定にあたっては、事業全体の計画を綿密に立て、それを書類にまとめていく作業が必要。
まず、6次化サポートセンターはこの書類作成においてサポートを行った。
6次化サポートセンターからは、総合化事業計画策定に詳しいプランナーを派遣。
プランナーは、まず加藤さんご夫妻が計画する事業内容をヒアリングし、
その計画を数字として見える化する際に、より具体的な計画に落とし込めるよう様々な情報提供を行えるようサポートを行った。

 

総合化事業計画について良かった点を伺うと、

「全部自分で機材を購入するのはお金がかかるので、補助金を貰えるのはメリットだね。」
とおっしゃっていた。現在もスチームコンベクションオーブン、ショックフリーザーなどを活用し、
おこわ、大福、おはぎなどの商品を製造されている。

 

 

【6次産業化商品へのこだわり】

加藤さんご夫妻の商品へのこだわりは様々なバリエーションの餅商品にある。
草餅は年間を通して販売しているが、それ以外の商品は季節や曜日で違うものを提供しているという。
例えば現在は野菜やえごまを練り込んだ餅商品を販売している。
商品には加藤さんご夫妻の遊び心と美味しいものをお客様に提供したいという思いが込められている。
話しをしている和江さんからは、楽しくそしてお客様のことを思いながら商品を作っている姿が伝わってくる。

 

【今後の展望】

和江さんのアイデアは多岐に渡る。「今後は野菜を使ったカラフル団子を作りたい」と嬉しそうに話して下さった。
カラフル団子、草餅、えごま餅、野菜をまぜた餅、おはぎ、米粉で作ったお菓子などさらにバリエーションを増やす予定だ。
さらに季節によって商品の提供の仕方も変えていきたいとのことだ。
「例えば夏は冷やし大福や野菜ジャムを提供しても面白いよね。」と
ウキウキしながら話して下さった。今後の加藤さんご夫妻の提供する商品を見るのが楽しみだ。

 

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